今日はAmazonプライムでこの映画を見た。
かつてオーストリア=ハンガリー二重帝国の領土だったさまざまな場所を訪れる、そんなドキュメンタリー映画だ。
出てきた地名や国を思い出せる範囲で書いておくと、トリエステ、サラエヴォ、ボスニア、モンテネグロ、ハンガリー、チェルノフィツ(ウクライナ)といったあたり。かなりたくさんの場所が出ていた。
正直、普通の日本人にはあまり馴染みのない地域だと思う。地名でググってもあまり日本語だと情報が出てこないし。
上で述べたようにこの映画はドキュメンタリー映画、それもけっこうストイックな感じのドキュメンタリーだ。だから、万人受けする映画では決してない。
音は撮影時に鳴っているだけの音しか流れないし、聞き手となるタレントなんて出てこない。
カメラの前には喋っている人や映っている風景だけがいて、その人が喋っている内容を(字幕を通して)聴いたり、風景をカメラを通して見るだけの映画だ。
そのぶん、この映画はあんまり作り物臭くない(まあ、臭わないとは言えないが)。
たぶん、教科書で読んだオーストリア=ハンガリー帝国に興味があるとか、ちょっと他の人とは違うことが知りたいという人にはおすすめできると思う。
私は見ている時、かつて、この広大な地域とそこに住むさまざまな住民(ムスリム、正教徒、ユダヤ人……etc.)を統治していた、ひとつの国家が存在していたのか……と、あらためてびっくりした。
他に印象に残ったのは、Kotol湾(モンテネグロ)の美しい風景。いままでノーマークだったが、イタリアのバーリあたりとアドリア海を挟んで反対側、くらいの距離感に、あんな美しい景色があったとは知らなかった。いつか行ってみたいなあ。