シャツとソックスの日記

@shatsutosokks の日記帳です。

2022/11/29「「学問のすすめ」を読んだ&時間を効率的に使うコツ」

(追記: 11/30 AM0:51 一部文章を直しました。当該箇所にはその旨追記しました)

今日は仕事が思ったより暇だったので、読書の秋に駆け込む勢いで「学問のすすめ」(青空文庫版)を読んだ。

 

さすがに今の世の中でも語り継がれるだけあって、面白かった。

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」みたいな有名なフレーズや「独立自尊」「実学」みたいな慶應生だったらだいたい聞いたことがあるだろうコンセプトも今読んでも価値があるものだが*1、個人的に最も心に残ったのは第十四編の「心事の棚卸し」の一部分だったので、以下で原文をそのまま引用しておく。

 

みな事の難易と時の長短とを比較せずして、時を計ること寛に過ぎ、事を視ること易に過ぎたる罪なり。

また世間に事を企つる人の言を聞くに、「生涯のうち」または「十年のうちにこれを成す」と言う者はもっとも多く、「三年のうち」、「一年のうちに」と言う者はやや少なく、「一月のうち」、あるいは「今日この事を企てて今まさにこれを行なう」と言う者はほとんどまれにして、「十年前に企てたることを今すでに成したり」と言うがごときは余輩いまだその人を見ず。

 

(追記箇所ここから)ということで、150年前から締切前になって時間が足りなくなる現象は人々の頭を悩ませていたようだ。ちなみに、福澤諭吉はこれに対して「心事の棚卸し」を勧めている。どういうことかというと、心の中で「私は時間を無駄に使っていないか?」という問いのもと、今までやってきたことを振り返り、今やっている事を見直し、これからのことを考える。こうやって振り返ることで、これからの自分の振る舞いについて改善できるだろうということのようだ(ちゃんと古文を読めている自信はないが(追記箇所ここまで))。

これはこれでとても大切な事であるのだが、とはいえ結局そのやり方で時間を効率的に使えるならば、締切前に時間がなくなったりしないのではないかとも思う。効率的仕事術が書かれたいろいろな本を読んできた私が思う、締切前に何かを終わらせるために必要なことはたった2つだ。

  1. 最初に時間を使い、完成させる。残った締切までの時間は見直しに使う。(ネタ元: 「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」 中島聡)
  2. 1を達成するために、時間を面や線で把握する。紙のカレンダーでもいいし自分でA4くらいの紙に書いてもいいのだが、とにかく自分が今いる日付と締切日までの間にどれくらいの日数があるのか、目で見てわかるようにする。それをもとに、1で書いた「最初」の日付をいつにするか設定する。(ネタ元: 「続・「超」整理法 時間編」 野口悠紀雄)

私はこのやり方を取り入れてから、締切を破る率や締切前に徹夜する必要がだいぶ減った。もちろん0になったわけでは全くなく、ヒーヒー言いながら仕事をする時もあるのだが……

 

*1:まあ、それをそのまま受け取るというより、現代ではどういう感じになってるだろう? と考えなければいけない部分はある。どんな本でも同じだが。