とうとう最終巻か〜
夏と一緒に始まった物語が、決まった終わりに着地していく。そのための6巻
人を避けて生きている雫と、人気者のクラスメイト・夏織。ある日、雫が書いた最後の小説をたまたま見つけてしまった夏織は、次の作品を書かせるために雫に恋人ごっこを申し込む……ってところから物語が始まって、終わりました
読んでみて、終わり自体には納得感があった。そこから受け取ったメッセージも納得感があった。しかしなぜだろう、何か満たされない
たぶんこれは私のせいなんだろうな。人を傷つけてまで、人に傷つけられてまで、そこまでして得たいものが人間関係の中にあるのか? とまだ疑っている中学生みたいな私がいて、そいつが悪さをしている気がする
体に残った大きな傷跡をいつまでも撫でるような、傷跡の盛り上がりを確認して悦ぶような、そんなことはもうやめませんか? という気持ちがあるんだよな。雫は絶対に夏織と出会うべきだったし、このお話はこうなるべきだったけど(ネタバレ配慮)、わたしもキャラクターに引っ張られたかというと……その前に自制心が動いてしまったかな。いいお話ではあるので、けっこう読んでほしいんだけどね。百合まんががいけるなら
ともあれ、ゆあま先生おつかれさまでした。こうして何か言いたくなるくらいには好きです。「きみつづ」のこと。次回作も楽しみにしております
まあでも、よく考えたら、好きな人につけられた傷なら嬉しいよな……