シャツとソックスの日記

@shatsutosokks の日記帳です。

「【新文芸坐×アニメスタイル vol. 171】 映画監督 原恵一『かがみの孤城』『オトナ帝国の逆襲』」に行ってきた

昨日はこれに行った

新文芸坐×アニメスタイルのイベントに行くのは初めてだったんだけど、かなりいいプログラムだった また行きたいな

 

各コンテンツの感想を書いておく。

animestyle.jp

 

 

かがみの孤城

今回初見だったんだけど、めちゃくちゃ面白かった。正直言ってビックリした。

 

movies.shochiku.co.jp

 

どんな話なのかっていうのは↑を見てもらうとして、とりあえず感想だけ。

 

めちゃくちゃ綺麗……というと語弊があるけど、すごくポジティブな話だった。

あと、ネタバレ配慮でちょっと歯切れ悪い感じのコメントになるけど、マジでオタクはこういう展開が好きだと思う。トリック自体は中盤くらいに見抜けてたんだけど、そこから先の話には……やられた! 全部に意味がある、そういう話だった。

 

特に印象に残ったシーンは……アキちゃんが危ない目に遭うシーン。あそこの臨場感というか、引き込まれるような作りは見ていてしんどくなるくらいだった。一人称と三人称の組み合わせなのかなあ。あとまあ、ストーリー上も大切なシーンだしね。

 

この映画からは、期待した反応と実際の反応が違うこととか、それが積み重なることで生まれるしんどさとか、そういうものは生きていく上で避けづらいものではあるけれど、いろんな人との関わりを通してそこを乗り越えていけるよ、1人じゃないよ……っていうメッセージを受け取った。

 

オトナ帝国の逆襲

こちらは久々に見たんだけど、こちらもやっぱり傑作だった

 

あらすじ

2001年日本全国で「20世紀博」というテーマパークが開催されていた。みさえやひろしは子供時代を思い出してわくわくするが、連日連夜付き合わされるしんのすけは辟易していた。日本では狂ったように20世紀ブームがはびこり、テレビも古い番組の再放送だらけになる。そんなある日、20世紀博から「明日、お迎えにあがります」というメッセージが放送された。

翌日、春日部中から大人たちの姿が消えた。大人たちは(高校生も含む)記憶を失い、まるで小さな子供のように(幼児退行したかのごとく)遊び呆けていた。そして20世紀博のオート三輪が突如としてあらわれ、大人たちはみなそれに乗って20世紀博へと向かっていった。

20世紀博の開催者であるケンチャコは、「なつかしいニオイ」を使って大人達に未来へ進むことを放棄させ、永遠に昭和の時代に捉えて生き続けさせようとする計画「イエスタデイ・ワンスモア」を実行していたのだ。

子供達でさえも20世紀博に幽閉し、再現された昭和の時代に取り込もうとするイエスタデイ・ワンスモアに対し、かすかべ防衛隊は大人たちを救い出し明日を手に入れるために戦いを挑む。

 

オトナ帝国の逆襲 (おとなていこくのぎゃくしゅう)とは【ピクシブ百科事典】

 

今更この作品を「面白い!」と言ったところで、そんなんみなさんご存知でしょう、という気もするんだけど……やっぱり面白い。このテーマはいつまでも「今だからこそ」と言われてしまうというか、古くなりづらいテーマだと思う。

あと、見返してみると、セリフが記憶よりオシャレだった。風間くんの「懐かしいって、そんなにいいものなのかなあ?」(これ本質すぎる)ケンの「最近走ってなかったな」、しんのすけの「ズルいぞ!」あたりは心に残ったなー

 

細かいところでいうと、冒頭の20世紀博のところまではクレしんらしくかなりコミカル・ギャグ(個人的にはソ連館が崩壊するところで1番笑った。やっぱ崩壊するのはソ連であってほしい)だし、ダメダメの歌とか懐かしすぎた。

そんなコミカルさもありつつ怖さ、シリアスさも混ぜこぜにして、しかも面白いというのが「オトナ帝国」の本当にすごいところだと思う。20世紀博からのお知らせが終わった後ひろしとみさえが立ち上がるカット、あそこは何度見てもめっちゃ怖い。

 

あと全然知らなかったんだけど、演出が水島努さんなのね。この間「大魔法峠」を見たところだからびっくりしてしまった。演出でクレジットされていた人は水島さんだけだった気がするけど、全部水島さんなのかなあ? そのあたりはちょっと気になった。

 

ケンはなんとなくわかる。でもチャコは今見てもよくわからない。

 

トークショー + その他

2本が上映された後、両作品の監督である原恵一さんとアニメスタイルの小黒編集長のトークショーが1時間くらい?あった。

 

最初に(たぶんいつもやっている)アンケートから。「かがみの孤城」は初見のお客さんもだいぶいて(最後列から見てたのでそんなに見落としはない……はず)、「オトナ帝国」はほとんどが見たことあるって感じ。

舞台から客席を見ている小黒さんたちには見え方が違うかもしれないけど、客席はけっこう若い男女が多かった(自分の周りだけかも)。

 

内容的には、

  • クレしん後〜「かがみの孤城」までの話
  • かがみの孤城」について
    • キャラクターやビジュアルのデザインについて
    • A-1 Pictures でのお仕事について
    • 最近のアニメ「撮影」事情
  • 「オトナ帝国」について
    • 制作に協力した京アニスタッフさんの話
    • コンテ作業かなり終盤になってケンとチャコの動機を描いてなかったことに気がついた話

あたりはあった気がする(もっとメモしておけばよかった……)

 

やっぱり時間が長いだけあって、内容がもりだくさん。これだけでもお金とっていいんじゃないですか笑 めっちゃ満足して帰りました