今日はこの本を読んだ。
(ネタバレあり)
評判がいいだけあって、めちゃくちゃ面白かった。
1920年代、大学を出た後に田舎から飛び出し、ニューヨークの証券会社に就職した男、ニック。
彼の隣にはギャッツビーなる夜な夜なパーティを開いている若者が住んでいる。ある日ニックとギャッツビーは知り合いになるが、実はギャッツビーにはニックの大学時代の友人・トムやその妻・デイジーとの間で成し遂げたいことがあり……って感じの話。
何よりギャッツビーのような人が好きだ。努力をし何かを掴んだけどそれは通過点に過ぎず、さらに夢を追いかけて失敗する。ちょっとイカロスみたいでかっこいい。
自分の努力とお金と思い出を信じ過ぎた男だし、その夢に破れた時に死ねてある種幸せだと思った。
あと個人的には、ギャッツビーの葬式の後、ニックが自分の田舎に戻ったのが意外だった。
ギャッツビーをいいように利用した人たちの中でのしあがろうとするルートもあった気がするけれど(「ゴリオ爺さん」みたいな感じ)、そうはならなかった。本当に嫌気がさしたんだろうし、自分の田舎に絶望もしていないのからそうできたのかなあと思った。
それができるのも1920年代だからだろうし、ギャッツビーがああいう感じで死ななきゃいけなかったのも1920年代だからなのかな。
すごく時代に合った話。