シャツとソックスの日記

@shatsutosokks の日記帳です。

「生きづらい明治社会」を読んだ

今日はこの本を読んだ。結構良い本だった。
 
この本は、明治時代の都市下層市民や農民といった人々の暮らしを探りながら、現代を生きる私たちが何か学べることはないだろうか? ということをテーマにしている。そして、それを通じて、よりよい社会を作るために何ができるか考えてほしい……というところも射程に入っている。
 
個人的には、著者がストレートに思いを伝えようとした、良い本だと感じた。
 
社会が大きく変わる中で「がんばらなければ成功できない」という思いに取り憑かれて、がむしゃらにがんばる。いつまでも下層から抜け出せない人々のことを「努力をしていないからだ!」と切り捨ててしまう……これは現代の話ではなく、明治時代の話でもある。
 
こうしてみると、私たちが生きている現代と明治時代に類似している点があることがわかる。そしてそこから学べることも。
 
あいつがダメなのはがんばってないからだ、という考えから脱却し、がんばりすぎなくても安心して暮らせる社会をどうしたら作れるのか? を考えてみてほしい……という著者の考えが伝わった(たぶんそういうことが言いたいんだと思う)。そういう意味で、良い本だった。
 
Kindle Unlimitedに入っていてくれてよかったな〜と思う本。