この間、「アリスとテレスのまぼろし工場」を見てきたんだけど……………………わからん!!助けてくれ!!!!!
以降、当然ネタバレあり。
あらすじを説明すると、こんな感じになるだろうか。ある夜に起こった製鉄所の爆発を機に、見舟市は外界から閉ざされた。そこは時間が流れなくなり、永遠に同じ時が流れ続ける。
そこで暮らす菊入正宗(14歳)は、クラスメイトの佐上睦実と出会い、彼女の手引きによって製鉄所に入る。そしてその製鉄所には、謎の少女が閉じ込められており……みたいなところから話が始まり、その謎の少女(五実)を現世に返そうとするのがお話を前に進めていく要素になる。
さっくりとまとめてしまえば、たぶんこの映画は、みんなが悲しみを取り戻す話なのだと思う。あるいは、悲しみと表裏一体の希望と言ってもいい。
これは最後の方でセリフでも説明されていたはずだし、他の部分部分の描写を思い出す限りでもなんとなくそこまでズレていないような気がする。
私はこういうテーマが好きではない。それに、正直映像を見ながらではお話にあまり入って行けず、見る時に困ったのも事実だ(具体的なよくわからないポイントはこれよりちょと下で書く)。
ただ、睦実というキャラは好きだ。ラストの五実との電車での会話とか、心の中で爆笑していた。好きすぎて。まあ昔から上田麗奈さんのファンなだけかもしれない。
加えて、久野美咲さんの演技もかなり素晴らしかったと思う。やっぱ唯一無二の声優さんだなあと。
で、まあここまでは良いなあと思ったところではあるのだけど、この作品はなんだかよくわからないところもかなりあった。それが評価(面白かったか、面白くなかったか)を難しくしていると思う。
具体的に書いていこう。私が映画を見ている時に「よくわからんな……」と思ったポイントは5つある。
1つ目: タイトルの「アリスとテレス」ってなんなん?
まあ、これ自体は別にそこまで大きな謎ではない。別にタイトルを絶対に回収してくれと思っているわけではないので
2つ目: ストーリーの時間軸ってなんであーなったん?
具体的には、五実が現世に戻ってきた後まで描く必要はあったのだろうか? というのがすごく引っかかった。私は、あのラストシーンは蛇足だと思う。
花火を背景に彼岸から此岸に来るところで終わっておいてもよかったのではないだろうか? ラストシーンの必要性がわからなかったし、好きになれなかった。
3つ目: なんで睦実は正宗が好きなん?
結局最初から最後まで睦実が政宗のことを「なんで好きなのか」がわからなかったので、見ている最中に睦実の動きの予想が立たなかった。
メインキャラへの感情移入という面でいうと、このアニメには感情移入できるキャラが1人もいなかったと思う。
4つ目: なんでこのキャラって存在するん?
余計なキャラが何人かいるのも気になる。例えば、正宗の叔父さんとお父さんって、別に統合してしまってもストーリーに与える影響はなかったのでは……お父さんの日記も、お父さんの日記のような効果があるものは何かあったんじゃないすかね。何もお父さんをこの世から消し去らなくても……
5つ目: これは最大の謎なんだけど……なんであんなにキスシーン、長かったん???
カーチェイスとかもそうなんだけど、なんでこのシーンが必要なんだろう? と見ている時に思ってしまうと、とたんに物語に入り込めなくなってしまう。
あまりにもねっとりしたキスシーンだったので、正直めちゃくちゃ笑ってしまったぞ。