今日も読んだぞ。つーか長いぞ。
この章は CDS(Create, Deliver and Support)、すなわちサービスの制作、提供、サポートにという側面から、ITIL 4 を深掘りしていく。
この章は大きく分けて3つの要素があった。それぞれをひとことで言ってしまおう。
- 顧客
- VSM (バリューストリームマップ)
- 組織
この3つについて、ITIL 4 に書いてある内容をもとに、特徴を解説していく。
1つめ。顧客について。
ITサービスにおける顧客とは誰のことなのだろうか。そこを定義しないことには、サービスが誰にどんな価値を提供するのかも定まってこない。
ITIL 4 では顧客の定義も定められている。顧客とは、次の3種類のどれかに当てはまる人のことだ。
ユーザ:サービスを利用する役割。
顧客:サービスの要件を定義し、サービスを消費した成果に対して責任を負う役割。
スポンサ:サービス消費の予算を承認する役割。
出典「 ITIL 4ファンデーション」
— ITIL 4の教本 ベストプラクティスで学ぶサービスマネジメントの教科書 by 最上 千佳子
https://a.co/bvIQgdH
あれ、顧客の中に顧客がいるな……というのはさておき、まあ妥当な分け方だと思う。単にシステムのユーザーだけを顧客と考えるのではなく、要件を定義する人やそのサービスを使うために予算を引っ張ってくる人も入っている。
そして顧客がわかれば、顧客のためにどんな価値を提供するのか? も考えられるようになる。たとえば顧客(上記定義における顧客)に、設計やテストへ参加してもらったり、運用開始後にもフィードバックをもとにサービスの価値を高めたりといったことが可能になる。
「サービスの価値」を考える上で参考になるのが、「有用性」と「保証」である。〇〇という有用性を持つサービスを、××程度使えることを保証します、みたいな感じだろうか。たとえばATMなら、銀行まで行かずともお金を入出金したりできるという有用性を、営業時間の間は提供すると保証している。
2つめ。VSM (バリューストリームマップ)について
VSMとは、バリューストリームをマップ(図)にしたものである。では、バリューストリームとはなんだろうか。
バリューストリーム
組織が製品およびサービスを創出し、(サービス)消費者に提供するために組織が取り組む一連のステップ。
出典「 ITIL 4ファンデーション」
— ITIL 4の教本 ベストプラクティスで学ぶサービスマネジメントの教科書 by 最上 千佳子
https://a.co/bvIQgdH
つまりどういうことなんだよって感じだけど、何かの価値を提供する上で行われるプロセスのこと……だと思う。正直ここはよくわからん。
ここは具体的な行動レベルまで落ちていくのかもよくわからないが、一般的に以下のような活動をVSMに含めるようだ。
・計画
・改善
・エンゲージ
・設計および移行
・取得/構築
・提供およびサポート
— ITIL 4の教本 ベストプラクティスで学ぶサービスマネジメントの教科書 by 最上 千佳子
https://a.co/aVA6VEz
うーんやっぱりよくわからん。どっちかというと、活動を見直すときのチェックポイント(ムダ・ムリ・ムラをプロセスの中でなくしていくにはどうするか? を考える)のほうが即役に立ちそう。
3つめ。組織について
だいたいの場合、ITサービスを提供するのは組織だ。ということで、よいサービスを提供するために必要な組織というのを考える。
組織はいろいろな要素から構成される。組織の構造、組織にいる人材、組織のカルチャー、などなど……
それらもこの章で触れられている。
たとえば組織構造。機能別組織、マトリクス型組織、事業部型組織、フラット型組織のように、いろいろな組織構造が提案されているのが現状だ。どんなときもこれでおk! という組織構造はないので、組織のフェーズなどに合った構造を選択しましょう、ってことが書いてあった。じゃその合ってるかどうかってのはどうやって考えるんとは思った。
他にも、組織の役割や責任の定義(ここが曖昧だといろいろどうしようもなくなる(実体験))とか、どういった人材が必要か(単に専門性だけでなく、基礎となる知識を土台としつつ、専門性も持つ人材がいるといいよね、とか)とか、このへんは「まー、そりゃそうなんですけども……」って感じの内容が多かった。
また、自組織の構成員の満足度を上げていくことも大事だよ、というのが書かれていた。ここは……参考にしてほしい会社がちょこちょこあるね。秘密が守られる組織とか、リーダーはメンバーの言うことに真摯に向き合い行動しましょうとか。
そういうところから組織のカルチャーというのも形成されてくるんだと思う。
この章でも言われているように、チームはカルチャー(価値観)を持つので、そこに組織の構成員がフィットするかどうかを見ていくことも大事だ。
特にITサービスを提供する上では、①顧客志向②継続的改善③協働 この3つを大切にする(カルチャーとして持っている)組織が望ましい。
ここまでは自分の組織の話だったが、ITサービスを提供する上で、何から何まで全部自前でI構築するのは現実的ではない。どこからかサービスを調達してきて、それをもとに自分たちのサービスを提供するというのも一般的だ。
ということで、どこからサービスを提供するか考える(ソーシング戦略)が重要になってくる。
特にアウトソース(外部からサービスを調達する)の場合には、そのサービスを提供している相手と本当に取引をしてもいいのか、デューデリジェンスの観点から精査することが大切だ
そしてアウトソースの際には、自分たちのサービスとアウトソース先のサービスは結びつけられてしまう。なので、アウトソース先とよく連携しておくことが必要だ。そこで揉めないために。
やっぱ長い。これでも結構まとめてるつもりなんだけどな。