ふとAmazonを見てたら、岩波新書がけっこうKindle Unlimitedに入ってたことに気づいた(たぶん新書だけ)
Kindle Unlimited は月980円払って利用する図書館みたいなものだと思っているので、岩波みたいな出版社の本が読めるのは非常にありがたい(Kindle Unlimitedの中では岩波だけがカバーしている領域っていうのがたしかにあるので)
まあ、今回unlimitedに入っている本は昔の本が多いので(岩波新書で、表紙が赤以外の色のやつは、どんなに新しくても40年くらい前に出た本)、現代の読者にとってどれくらい嬉しいのかと言われると微妙なんだけど……とりあえず、読んだことのあるやつだけ感想を書いておく。
おすすめするならこれ
・ヒトラー 虚像の独裁者 著: 芝健介
以下のように表紙が緑のやつは、現代では読む価値ないと思う。古いんで。
・現代論理学入門 著: 沢田允茂
・文学入門 著: 桑原武夫
・日本の思想 著: 丸山眞男
「ナチスはいいこともしたのか?」の前に読むべき本。
私は「やる夫が総統になるようです」を読んでいたおかげで「尊敬する人間 アドルフ・ヒトラー(虐殺行為はNO)」みたいなことをネットに書く人にはならずに済んだんだけど、そうじゃない人にはいいと思う。
おすすめ。
現象学。
哲学の用語に慣れてないなら読んでもわかんないと思う。現象学を勉強したいんじゃ! という人向けのラーニングパスは知らんけど、とりあえずフッサールの現象学という話であれば植村先生のやつが参考になると思う(私は案内された本1冊も読んでないけど……)。
フッサール以外の現象学者、例えばハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティのような人たちへの入門書は……誰かいいの教えてください。ハイデガーと「存在と時間」の入門書はけっこうありそうな気がするけど、メルロ=ポンティはマジでわからん。
現代論理学入門……と言いつつ、最初の3割くらいはその下準備というか「なぜ論理は大切なのか」みたいな話で、はっきり言ってくどい。
記号論理学の話に入ってしまえば、まあわかりにくいということはない(簡単ってほどではないが、まあ読めばたぶんわかる)、とは思う。
まあ今から現代論理学(=記号論理)に入門したいなら、野矢先生の「まったくゼロからの論理学」を読むのがいいと思います。
「文学への態度」っていうのはここ70年くらい変化していないのかもしれないなあと思った本。
まあ初版1950年だかそのへんで、びっくりするくらい古い。巻末のブックガイドを除いて読む価値はあまり感じない。
本当に文学へ入門したかったら、個人的にはT.イーグルトン「文学とは何か」とかがいいんじゃないですかね。多分もっといい本あると思うけど。
教科書に今でも載ってるのかな。
さまざまな思想が日本の中には存在していたし、今もしているが、その背骨となるような「日本の思想」と呼べるようなものはあるのか、みたいな話が大筋のテーマになっている。
この本は自分が学ぶために読むというより(そういうふうに読んでもいいんだけど)、「本当にそうかな?」「今はどうなんだろう?」みたいな、問いを持ちながら読むべき本だと思う
まあ、そんなことができる人は、とっくにこの本なんて読んでいるでしょうけど。