シャツとソックスの日記

@shatsutosokks の日記帳です。

「サカナとヤクザ」を読んだ

この本を読んだ。

 

ヤクザ関連を専門にしたライター・鈴木智彦さんの本。

今回の本では、日本周辺で行われる様々な形態の「密漁ビジネス」を中心に、漁業を取り巻く不正にスポットライトを当てた本だ。

 

少なくともこの本の取材が行われた頃は、こんなにも漁業っていい加減だったんだなあ……と、面白いを通り越して怖くなってしまった。

密漁品はあまりにも漁業に食い込みすぎていて、もはやそれなしでは漁業を語ることは難しい。自分たちが食べる水産物も、そうした密漁品が紛れ込んでいるかもしれない。いや、紛れているに違いない。

 

いろんな新しいことを知ったんだけど、特に密漁がもたらすリスクとリターンが全然釣り合っていないこと(なので密漁がなくならない)や、密漁品を「買い叩けるから」という理由で買ってしまう問屋といった問題はなかなか衝撃的。

 

自分が食べている魚がどこからきたものなのか、きっと知ることはできないけれど、「自分が食べているものはひょっとしたら密漁品なのかもしれない」というふうに考えるような、そんな心は持っていたいと思った。