シャツとソックスの日記

@shatsutosokks の日記帳です。

「ドキュメント エルサレム」を見た

NHKスペシャル「ドキュメント エルサレム(前後編)」がすごかった

 

話題になってたのを昨日知って、視聴期限ギリギリに見た。

結論から言うと、再放送があったらぜひ見てほしいドキュメンタリーだった。

 

本作は前後編の2つに分かれていて、前編では1897年のシオニズム会議から1967年の第3次中東戦争による東エルサレムイスラエル占領まで。後編はその後からドキュメンタリー放映当時の現代である、2004年までを扱っている。

 

何で私が見てほしいなあと思ったのかというと、この番組にはハマスが登場しないからだ。

本当に徹底してハマスは登場しない(本編中で「ハマス」という言葉はたぶん1回も出ていないと思う)。しかしこの番組を見れば、なぜハマスのような組織が生まれたのかは、ぼんやり理解できると思う。

 

番組の中でPLOレバノンからチュニジアに脱出した話や、第1次インティファーダの話があったが、ちょうどその頃からハマスが表に出てくるようになったと記憶している。ハマスがどういう背景から生まれてきたのか、直接にはこの番組では語られないけど、理解にはつながると思った。

 

加えて、イスラエルによる土地政策をがっつりやっていたのがこのドキュメンタリーをよくしていた。第1次中東戦争からここまで、パレスチナ人の土地の権利はイスラエルによっていろんな形で奪われてきた。ある者は難民となり、ある者は自分の農地を壁で分断される。こういう歴史的経緯がある中で、今回のガザでも「エジプトに出たら2度とガザに戻れないかもしれない」と考える人が出るのは不思議ではない。

ドキュメンタリー後編の中で、あるパレスチナ人が「帰還権(パレスチナ人が元住んでいた場所に戻る権利)を諦めるべきだ」と主張していたのが、難民に全く受け入れられていなかった場面はとても心に残った。

 

最後に1番心に残った場面の話。どこかは忘れてしまったのだけど、イスラエルの人がパレスチナの人を、「親密な敵」と呼んでいた。これは本当にそうで、パレスチナ人はイスラエル国家のインフラに依存したり(そこにパレスチナ人の同意があるかはともかく)、イスラエルで働いていたり、なかなか切ってもきれないところがある。それをひとことで表現していて、なんだか腹に落ちた。

 

現在はこのドキュメンタリーが放送された時からさらに関係が悪くなっていて、お互いタガが外れている。イスラエル軍はマスコミも病院も撃つし、ハマスは民間人を殺す。そこに至るまでの流れをある程度知るものとして、このドキュメンタリーを見れば良いんじゃないかな、と思った。