今日はこの本を読んだ。
かつてのセンター試験「倫理」で出題された問題を使ったりしながら、東洋思想について概観してみよう、というコンセプトの本だ。
取り上げられているのはだいたいこのあたり。
- 古代インド思想
- 中国思想
- 日本思想
面白かったのかどうか? でいうと、面白かった。
私は大学で東洋思想を副専攻として勉強していたのだけれど、その時にこの本があれば便利だっただろうなあ。コンパクトな本なので、もちろんこれだけで全てがカバーされているわけではないけれど、伊藤仁斎とか石田梅岩とかそのへんまでカバーしてるのはちょっと驚いた。
こうしてみると、江戸時代の思想界の広さとか深さってめちゃくちゃすごいんだよな。朱子学、蘭学、国学 etc. という流れがあって、明治以降の思想の土台になっているところがよくわかる。まあ、多くは明治になったら克服されるべき対象としてボコボコにされるんだけど。
あと、夏目漱石が思想史の文脈で紹介されているのは初めて見たけれど、めちゃくちゃいいことを言っていた。「私の個人主義」って、今も通用する公演すぎる。
けっこうおすすめ