今日はこの本を読んだ。
みずほ銀行にて2021年2月から2022年1月までに数度発生したシステム障害の原因を探る、そんな本だ。
自分がIT業界で働いていることもあって、個人的には面白かった。特に、障害が大規模になるまで拡大してしまった原因などはかなり詳しく書かれており、ためになる。
検視(ポストモーテム)というタイトルには偽りがないというか、そんな感じ。
自分の会社ではこういうことにはならない……(と信じたい)けど、こういうミスが起きてしまうことはあるだろうし、
ちゃんと取材をして、ちゃんと資料を読んでいる感じがするのもいい。普段から(=障害が多発する前から)みずほ銀行の記事を書いてきた日経コンピュータの記者だからこそ、書けることなのかなーとか思った。
あと、ところどころでインパクトのある図が出てくるのも印象に残った。
どうして障害が大規模になってしまったのか、のチャートとか。
みずほ銀行の勘定系システム(銀行にとってのメインシステムみたいなもの)を作るにあたって関わった会社たちの図とか。
上図のようにひとめでみてわかる形にされると、「なんでこうなったんだ!」と怒りたくもなってしまう。が、それでは結果論というか、後知恵にすぎない。
どうしてこれが見過ごされてしまったのか、それも本書の中では掘り下げられている。書いている人は誠実な仕事をしているなあなどと思った。
ちなみに、本書の中で指摘されていたみずほ銀行やみずほファイナンシャルグループなどなどの問題点は、多様性のある組織だったら防げそうな感じがするけど、どうなんだろう?
あとは、ちゃんとこれらの障害から学べているのかは気になるなー いつか中の人に聞いてみたい