シャツとソックスの日記

@shatsutosokks の日記帳です。

「世界の辺境とハードボイルド室町時代」を読んだ

今日はこの本を読んだ

 

世界のいわゆる辺境(アフリカとか、東南アジアとか)をメインジャンルに活動するノンフィクション作家・高野秀行さんと、「(日本中世の)生活史」をメインジャンルに活動する研究者・清水克行さんの対談本。

もともとお2人の著作は何冊か読んでいたのでこの本の存在は知っていたんだけど、これまた図書館で見つけたので借りてみた(最近図書館いくのハマってる。本を買う前に試せるので)。

 

で、読んでみての感想としては、非常に楽しく読める、面白い本だった。

 

もちろん私はもともとお2人の著作を好き好んで読んでいるわけで、お2人のファンと言ってもいい人間なので、その点は割り引く必要があるかもしれない。

ただそこを差し引いても、新しい発見のある面白い本だった……と思う(ちなみに私は2人の本だと「喧嘩両成敗の誕生」と「ワセダ三畳青春記」が特に好き)。

 

特に、取り上げられている話題の幅が広い。社会構造や文化といった大きな話から普段食べるものや性愛のような個人レベルの話まで、それぞれの専門分野の中で「ここは似てるね」「ここは似てないね」みたいな話を繰り広げていくんだけど、その幅が広い。

 

お互いがお互いのメインジャンルに近い本を読んでいることもあってか、2人の会話はスムースに深いところまで入っていく。その中で私も新たな知識を得たり、今まで自分が日本中世社会に対して思っていた内容には修正が必要だったんだな、と気付かされたりする。ここが面白い。

今まで私が日本中世に対して抱いていたイメージが1つ明確に崩された時点で、この本を読んだ甲斐があったというもの。

 

いい本を読んだな〜