シャツとソックスの日記

@shatsutosokks の日記帳です。

「ITIL 4 の教本」第6章を読んだのでまとめる

今日も今日とて。

今回のテーマは「方向付けし、計画し、改善する」こと。どれもビジョンを実現するために必要なことだ

 

 

先に3つそれぞれの定義を示しておくと、こういうことらしい(上掲書6.1)

  • 方向づけ : チームがどこへ向かうべきかを指し示す(ビジョンやそのビジョンの実現に向けた目標を定め、チーム内に共有する)
  • 計画: 目標を達成するための計画を作成する
  • 改善: 価値を高める結果につながる、意図的に導入された変更

 

ここで「ビジョン」という言葉が何回か出てきているが、そもそもビジョンとはなんだろうか。

ビジョンとは組織が目指す姿や実現させたい世界について定義したもの。これが明確に定義されていると、目標や計画を作成しやすいなどのメリットがある。

 

このへんは「パーパス」「ミッション」「バリュー」などの隣接する概念があり、それらとビジョンが組み合わせて利用されたり、このあたりの使われた方は安定していない。

 

また、「方向づけと計画」のために覚えておいたほうがよい概念として、

  • ガバナンス: 組織が目標を達成できているのか、監視する行為
  • リスク: 成果を生み出すことに対する不確実性
  • コンプライアンス: 組織内部のルールや法律など組織外部の規制に従った活動を行うこと

の3つがある。これらはそれぞれ別個のものではなく、連動している。従って、これらの活動を管理する際も統合して考える必要がある。

 

次に、「改善」の話。

改善はITILの考え方を実現するために欠かせない活動であり、いろいろなレイヤーで存在している。例えばこんな感じ

  • SVC (サービスバリュー・チェーン)の活動の1つとしての「改善」
  • マネジメント・プラクティスの1つである「継続的改善」
  • SVS (サービスバリュー・システム)の構成要素の1つとしての「継続的改善」

 

「組織変更の管理」についても、この章で触れられている。

改善して計画を実践していくためには、組織を変更することが必要不可欠だ。しかし、組織の変更には一貫した原則というものはない。組織のキャラクターによって最適なプラクティスは変わってくる。

なので、ITIL4 においては組織と人が変更を受け入れやすくなるような実例をまとめるところまでしかしていない。

 

ちなみに、組織変更管理の注意点として本書および「ITILラクティショナガイダンス」にて取り上げられているのは、下記の6つ。

  1. 危機意識を生み出す: 今のままではいけない、変わらなければという危機意識が変化には必要だ
  2. 利害関係者管理: 利害関係者それぞれがこれから進めようとしている変化に対するスタンスを洗い出す
  3. 抵抗管理: 変化に対する抵抗として可視化された様々な意見を管理し、変更がスムースかつ低リスクに進むようにしていく
  4. 権限委譲: メンバーに変化を自分ごととして捉えてもらう
  5. コミュニケーション: 組織構成員同士のコミュニケーションにもコツがある
  6. 定着・強化: 「改善」というプロセスを定着させること(改善は特別ではなく、当たり前のことにしていこう)

 

 

計画って、実践するのが1番難しいんだよなあ。どうしたらいいんでしょうかね。